スケーリング戦略の構築


エビデンス、経営資源、組織能力が集まってスケーリングの準備ができたという場合、どうしていくかということですが、この手順を見てください。スケーリング戦略を示しています。エコシステムのこと、つまり自分の団体の周りで何が起こっているか、パートナーシップを結べる環境にあるか、競合相手がいるかなどを評価します。

組織能力にどのような強み・弱みがあるかを見ていきます。デューク大学で私やGregory Deesたちと開発したのが、エコシステムマップです。これによって団体の周りの環境がわかります。資源の供給元、提携相手、競合相手の状況がわかります。

それらが自分たちにとって成功を近づけるものなのか、あるいは阻害要因になるのかということも見ていきます。それらをしっかり考えたあと、スケーリング戦略と私が呼んでいるようなものを考えていきます。

スケーリング戦略は、どこに注目し、どれくらい力点を置くかということです。全ての組織能力が必要ではあるのですが、変化の法則や団体の出発地点の経営資源によって、組織能力の中で必要なもの、それほど必要でないものに分かれます。戦略を練る時には、どの能力に注力するのかを考える必要があるということです。

エコシステムに適応していくことも必要です。さまざまな組織能力が団体には必要ですが、もし初期の段階で、人的あるいは政治的な資源が足りないということであれば、人的資源管理などの関連する能力でその弱い組織能力を補強する必要があるということになります。

強い組織能力については、天井効果を考慮しなければなりません。ここまでしか達成できないという限界があるわけです。この場合は、ほかの組織能力を育てることに注力しないといけないのです。

変化の法則に照らしても考えていきます。変化の法則は、団体によって異なるはずです。やりたいことを実現するためには、労働集約型のサービスをしなければならない団体もあるかもしれません。ヘルスケアや教育はこれに当てはまるでしょう。もしそうであれば、人的資源管理がより重要になってきます。

一方、それほど労働集約型ではない、例えば、公共の政策の変化に大きく関係するようなものであれば、その方向に力を注がなければならないので、その場合はロビイングの能力を育てるということになります。

組織能力を発展させるにあたって、各団体で戦略は異なるので、それぞれの団体に合わせたものでなければなりません。団体の出発地点の経営資源や変化の法則に影響され、ではこの能力を強化しよう、ということになるわけです。

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