エコシステムにおける戦略の違い


エコシステム、周りの環境の変化にあわせることも大切です。

アメリカのウェスコンシン州で始まったROAD CREWというプログラムがあります。ウェスコンシン州の州政府とMiller Brewing Companyというビール会社が、このプログラムを支援しました。日本ではミラービールは売っていますか。アメリカではとても有名な人気のあるビールです。

このプログラムは、タクシーやリムジンが家に迎えに行って、バーに連れて行く。一晩中飲んでも大丈夫なのです。飲み終わったら、連れて帰ってくれます。

これは、飲酒運転を防ぐ目的で行われました。飲酒運転による事故を防ごう、少なくしようということです。ある程度までは成功し、そのエビデンスもあるのですが、プログラムは最終的に失敗しました。なぜ失敗したかというと、ほかの関連グループが、このプログラムを見て、「これは、立つことも、もちろん運転することもできないほどに大酒を飲むことを奨励しているみたいではないか」と言い出したのです。

「ROAD CREWで飲みすぎる人が増えるのではないか」、「ウェスコンシン州ではそれは必要ではない」、「悪い評判を立てているのではないか」などいろいろなことを言うグループが出てきたのです。これではビール会社としては支援できないということになったのです。

エビデンスはあり、スケーリングすることもできたのですが、世の中のトレンドや政治的な流れを無視したり、フォローしなかったりすると、この例に見られるように失敗してしまうということです。

逆に、変化にうまく乗った例として、Girls on the Runがあります。1990年にノースカロライナ州の女性が始めました。8~12歳の女の子たちに、走ることを通じて、自分の健康、自分自身を大切にするということを教えました。彼女はカリキュラムを作り、さまざまな活動を作り上げました。

多くの少女が参加しました。プログラムは急速に拡大し、参加した少女は、例えば自分が太っているとか、人と違う格好をしているとか、そのようなことを気にしなくなったということです。どういう外見でも、受け入れるということを教えたのです。

ところで、アメリカでは日本より肥満の問題が深刻です。そういう時代が来ていたのです。プログラムに参加した少女は、自分を肯定するようというより、考え方を変えたのです。運動を奨励するようにもしていきました。そのことで肥満を防ぎ、自分を肯定できるようになるということにもつながります。プログラムは1990年に12人の少女の参加から始まり、今は年間に50,000人の参加者がいるのですが、社会環境や世の中の考え方に合わせて変化してきたので、人気のあるプログラムになったということです。

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